まずはオイル漏れの箇所を特定するためにクルマをリフトで持ち上げ、下回りを丹念にチェック。その結果、リアクランクシャフト部分にオイルが滲んでいるのを発見。メカニックによれば、クランクシャフトのオイルシールが劣化して、そこから少しずつオイルが漏れ出しているのでないかとのこと。
ほうっておけば、エンジンオイルが漏れて、最終的にはエンジンが焼きついてしまう可能性もある。そこで、オイルシールの交換修理を頼んだ。
愛車を駐車場から出そうとしたら、今まではなかった黒いシミがちょうどエンジンルームがあったあたりのコンクリートにべったり!
考えられるのはラジエターからの冷却水漏れ、そしてオイル漏れだが、どうやらオイルのようだ。比較的前の方にオイル染みがあるならパワステ周りからの漏れが疑えるが、エンジンの真下あたりにあるところを見ると、エンジン本体からの重大なオイル漏れかもしれない。
ちょうど12ヶ月点検に出すところだったので、一緒に点検と修理を依頼することにした。
オイル漏れはどこから
リフトで持ち上げ、エンジンを下から丹念にチェック。
白いオイルエレメントの奥にオイルが滲んでいる。
エンジン、ミッションをおろしての作業
このオイルシール、それ自体はほんの小さなパーツだが、交換するとなるとエンジンもミッションもいったん降ろさなければならない。実際にはそれ以前にまずエンジンメンバーを取り外し、様々なケーブルや配管を1本1本取り外し、専用機械のエンジンポジショナーを使ってエンジンとミッションを一緒にうまくバランスを取りながら降ろし、エンジンとミッションを切り離してやっとエンジン側のフライホイールが顔を覗かせる。さらに、フライホイールをばらしていくと、案の定漏れたオイルが溜まっていた。
古いオイルシールを取り外して新品に交換。逆の手順を辿ってエンジン、ミッションを載せ、エンジンをしばらく回して漏れがないかどうか確認して無事修理完了。
古いオイルシールを取り外して新品に交換。逆の手順を辿ってエンジン、ミッションを載せ、エンジンをしばらく回して漏れがないかどうか確認して無事修理完了。
エンジンとミッションを切り離してやっとフライホイールが見える。。
工賃がかかっても…
今回の修理、部品代はわずか3500円ほどだが、作業が大掛かりなので工賃は5万円以上かかる。これを高いと思うか、安いと思うかはどれだけ乗っているクルマを愛しているかによるが、少なくともブローしてしまったエンジンを換装したり、同じクルマを新たに買うよりは安いはずだ。
エンジン、ミッションを降ろす前にまずエンジンマウントを取り外す。
メンバーを外すとよりいっそうオイル漏れの箇所がはっきりする。
エンジンとミッションを切り離してやっとフライホイールが見える。
フライホイールの内側。センターの黒い部分が交換したオイルシール。
参考価格
修理金額:57750円(部品代込み)
修理期間:3日間
修理期間:3日間
取材協力
ワイズガレージ