旧車の修理・レストア の修理に関するお役立ち情報が満載。自動車修理のリペアナビ

錆をもって錆を制す!トランクの浸水処理

お役立ち情報 旧車の修理・レストア 特別な修理/改造

錆をもって錆を制す!トランクの浸水処理の写真

ライブ先でパンク。とりあえず近くのGSまでスペアタイヤで走ろうとトランクを開け、タイヤを取り出してみてビックリ! タイヤを取り出したあとの鉄のフロアに赤い錆びが浮き出ていて、しかも一部は腐食している。
放ってはおけないと、さっそく近くの修理工場にクルマを持ち込んで診てもらった。

サビは進行する!

トランク内に水が沁み込むのは一般的にはトランクのパッキングの劣化が原因となるケースが多いというが、このクルマの場合はテールランプのすぐ上に出来ていたヒビ割れから少しずつ滲入していたらしい。
それが、トランク内のスペアタイヤ収納部分の穴に溜まり、1年以上も気づかないうちに錆が徐々に進行していたようだ。

錆をもって錆を制す!トランクの浸水処理の写真1

タイヤ収納部の鉄板が赤く錆びていた。

赤錆を黒錆に変える!?

修理は、まず原因となっているテールランプを交換し、他に水が沁み込んでいるような箇所がないかもチェック。赤錆はタイヤ収納部全体に広がっていて、腐食部分はよく見ると穴まで開いている。その穴を溶接で塞ぎ、赤錆は電動研磨機で丁寧に削り取っていく。と言っても、完全に赤錆を除去するのは難しいので、ある程度削り取ったところである薬品を塗布する。
この薬品には、赤錆を黒錆に変える効能がある。同じ錆でも赤錆は鉄板にも穴を開けてしまうほど酸化作用の強い錆だが、黒錆は逆にマテリアルの表面に膜を作って酸化を防いでくれるのだ。毒をもって毒を制するしょうに、錆をもって錆を制するというわけ。

錆をもって錆を制す!トランクの浸水処理の写真2

研磨機で赤錆を削り落とし、薬剤を貼付。

古い車は要注意!

さらにその上にサフェーサーを塗り、下地を完成し、ボディ色で塗料して作業は完了。
確かにパンクなどそうそうするものではないし、パンクしても必ずスペアタイヤに交換するとは限らない。特にトランクに大事なものを積んでいる人は、今度の週末にでもとりあえずチェックしてみることをお薦めする。たとえ水が溜まっていなくても、そうした痕跡があったり少しでも錆びている部分があれば、どこからか水が沁み込んでいる疑いもある。転ばぬ先の杖で、近所の修理工場に相談してみたらどうだろう。

錆をもって錆を制す!トランクの浸水処理の写真3

塗装して作業完了。見違えるほどキレイに!

参考価格

修理金額:84000円(部品代込み) 
修理期間:14日間

取材協力

有限会社栗原自動車工業所

旧車の修理・レストア
に関する最近の施工事例

  • 旧車の修理・レストアの事例写真
  • 旧車の修理・レストアの事例写真
  • 旧車の修理・レストアの事例写真
  • 旧車の修理・レストアの事例写真
  • 旧車の修理・レストアの事例写真

この事例をシェアする

  • googleplus
  • LINE