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330グロリアよ、蘇れ![ 前編] ~旧車を愛し続けたい… ならお店選びが重要だ

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330グロリアよ、蘇れ![ 前編] ~旧車を愛し続けたい… ならお店選びが重要だの写真

70年代後半から90年代のクルマたちの中には、いまだに根強い人気を博しているモノが多い。とはいえすでに20年から30年が経っている旧車だけに、そのコンディションを良好に保つのはなかなか至難のワザだ。
だからこそ旧車オーナーにとっては、信頼のおけるショップを見つけること、選ぶことが大切になる。こだわり抜いた職人のバックアップがあってこそ、オーナーも旧車たちも、幸せな時間を過ごすことができる。

昭和54年式のグロリア。オーナーは同色での全塗装を希望していた。全体的には程度が良く、かつてのオーナーたちも大切に保管していたと思われた。

愛し続けた車

今回採り上げた修理事例の"主人公"、昭和54年式の330グロリアは、そのひとつの例。オーナーはグロリアを愛し続け、コンディションの良いクルマを長い間探し続けてきた。やっとの想いで念願の一台を手に入れたワケだが、外装の程度に満足ができなかった…という。
一見すると全体的に程度は良く、前のオーナーたちもそれなりに大切に乗り続けてきたと思える。だが、各部に残る補修や全塗装が時間を経て劣化していることから、「当時の状態にできるだけ近づける」方向で全塗装を行うことになった。

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とはいえ外装を細部まで確認すると、いくつかの問題を発見。とくに補修歴のある部分の中には、板金をやり直す必要があるところも…ともあれバラしていく。

予算はオーナーと密に打ち合わせをして…

作業を担当したのは、東名横浜IC至近にある(株)エフテック。アメ車や欧州車を中心としたショールームも併設した、トータル・プロショップだ。460坪もの敷地に、160坪の自動車整備、板金塗装を行う巨大な屋内ファクトリーを持ち、オールペン、板金塗装、レストア、ドレスアップ&カスタムのほか整備、点検など、クルマのメンテナンスに関することならなんでも対応してくれる。
お話しをうかがった阿久津慎吾氏(工場長)によれば、エフテックでは車両状態を見ながら予算との兼ね合いをオーナーと相談して、仮の見積を提示。あとは作業を進めながらポイントごとにオーナーにチェックしてもらい、その上でどこまで手を加えるか、を決めていくそうだ。遠方で来店できないオーナーに対しては、修理状況の写真を添付したメールでやりとりしながら、作業を進めるなど、実に細やかな気遣いがうれしい。
今回の330グロリアの事例も同様で、細部を確認し、補修歴がある部分に問題を発見。気になる部分から作業を始めたのだが…「開けてビックリ」な問題が次々に発覚していったのだった。(次号・9月号に続く)

330グロリアよ、蘇れ![ 前編] ~旧車を愛し続けたい… ならお店選びが重要だの写真2

ダメージの軽い右フロントフェンダーは、塗膜を剥がし、素地の鉄板を確認。歪んでいる部分は板金処理しておく。

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パネルは板金が上がった段階で、プライマーサフェーサーを吹いてさび止め処理。全塗装までこの部分はお休み。

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とんでもない修理痕を発見!補修部分の塗装膜を剥いでみると、強度的にも不安が残るような「ありえない」溶接痕が。

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さらに雑な溶接の跡を隠すためにパテがてんこ盛り(通称パテシエと呼ぶそう)。部分的には厚みが3cmほどに達していた。

参考価格

830000円
作業時間:約2カ月(預かり期間)

取材協力

(株)エフテック

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