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X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~

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X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~の写真

こちらもかなりのレアケースである。とはいえ、70年代の名車たちをこよなく愛する人たちにとっては、決して他人事ではないハズ。ましてやそれが、自分の
ほとんど落ち度がない状況での「もらい事故」とくれば、なかなかあきらめ切れるものではないだろう。

もう、パーツが無い…そんなときどうする?

文字通りフロントまわりがグッシャリ、と見る影もなくなってしまったX30型トヨタマーク2.アメリカンな雰囲気に欧州車っぽいたたずまいも感じさせる、不思議な存在感を持った美しいセダンである(クーペもあり)。この被害“車”の年式は不明だが、クルマそのものは1976年~80年まで作られていたというから、“アラサー”前後にある高齢“車”であることは間違いない。
そんなオールドタイマーだが、写真を見る限りではなかなかのクオリティを保っている様子。これが居眠り運転のクルマに正面から突撃されてしまったということで…オーナーの「なんとかして直したい!」という想いを受けて、ミツワ自動車浮間点に修理が依頼されることになった。
 新旧の国産・輸入車を問わず取り扱っているミツワ自動車とはいえ、ここまでの旧車はさすがに手強い。

X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~の写真1

ほぼ正面衝突ということで、個性的なバンパー、グリル、ヘッド&スモールライトが見る影もない。フレームも部分的に歪んでしまった。

部品を調達、加工で対応

しかもバンパーはもとよりグリル、ヘッドランプ、スモールランプからその台座に至るまでそっくり使い物にならない状況で当然のごとく純正パーツを手に入れるのは至難のワザだった。そこでミツワ自動車が考えたのが、丸ごと一台部品取り用の中古車を手に入れる、と言う裏技だ。

 幸い、ネットを介して中古マーク2の購入に成功。壊れたクルマとは異なるグレードで部分的には外板が腐っていたものの、補修のみでほぼ問題なくパーツスワップが完了した。もちろん歪んでしまったラジエータサポートなどフレーム系の板金も施され、元のボディカラーに塗装されたマーク2は、まるで何ごともなかったかのように復活。オーナーは万々歳である。

 ちなみにミツワ自動車の木下主任によれば、年式・型式があった同様車であれば、たとえ安っぽいグレードの部品取り車でもほぼ流用が可能だそう。もちろんそれなりのコストと手間はかかることは覚悟しなければいけないけれど…。

X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~の写真2

純正パーツの入手困難なため、ネットを介して部品取り車を一台購入。実はこの中古車も、意外なほど値段がついている。

パーツをていねいに取り外す作業も重要

X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~の写真3

破損したパーツをすべて取り外す。ラジエータサポートを含むフレーム系は、板金修理された。前まわりはほぼそっくり交換

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こちらは中古車から取り外した部品。ボディカラーも異なるし、クレードも違う。部品的に腐っているところもあった。

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古い塗膜を剥離して、丁寧に鈑金作業を施す。もちろん「オリジナルボディカラー」に合わせて、塗装。装着に問題はなし。
すべてのパーツを取り付けて、あとは磨きをかければ作業は終了。

X30型マーク2のパーツがない! ~純正パーツ入手困難だったらこんな裏技も~の写真6

部品調達を除いた実際の作業は、約2週間で完了したそうだ。

参考価格

100万円以上(部品取り車購入費含む)
作業時間:約2か月(部品取り車手配の日数含む)

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